指先とハンドクリーム

食べたり読んだり日記を書いたり

日記:12月25日〜31日

12月25日(月)

アラームで7時にぴったりに起きる。クリスマスだ!と瞬時に思う。ゴミ出しに行こうとしていたTさんが毛布の上にクリスマスプレゼントを置いていった。添えられていたメッセージが嬉しくて涙がぼたぼた出た。ありがとう。

私からのプレゼントは、ベッドの上にカードと並べて置いておいた。いつ気づくかなとソワソワしながら洗い物をやる。のちに見つけたTさんはウワァー!と言ってすぐさま飛びついていた。カードも嬉しそうに読んでくれていたので用意した甲斐があった。

身支度して早速クリスマスデートへ出かける。とは言ってもご馳走の調達がメインなのですぐに帰る予定。とりあえずカフェに向かい、朝と昼ごはんをかねてオープンサンドのブランチを食べた。ホワイトソースが塗られていてとっても美味しい。もこもこの服を着た小さな女の子が、Tさんをじっと見ていた。髭面だけど日本版サンタじゃないからね。

そこからはテキパキと調達。贈ってもらった絵を飾る額縁を見に行って、ワインやサラミなどを買う。最後に予約していたホールケーキを受け取って任務完了。いつもは両手が塞がるのが嫌だけれど、今日のは全然いい。ずっといい天気で、Tさんと並んで歩くことはやっぱりすごく幸せだった。何度も横顔を見る。

帰ってから、とりあえずケーキをカットして食べた。夕方前からチキンを焼いたりワインを飲んだりしてずっとダラダラ食べながら『ロード・オブ・ザ・リング』を観ていた。こういうクリスマスがとても楽しい。

飾った絵を見る。絵の下にメッセージが書かれてある。私は何になれなくても何も手に入らなくてもTさんと一緒にいられたらそれだけでいいと心から思った。ずっと元気で笑っていてほしい。

 

12月26日(火)

昨日、やりたい放題した部屋を片付ける。食べ散らかした後どうしても片付けが出来ない。午後、本屋に出かけて伊藤紺さんの歌集『気がする朝』を購入。蟹の親子さんの新刊もぎりぎり予約できた。そのままカフェに行って『気がする朝』を読む。この本は、ものすごく好きな一首が収録されているから買ったようなものなのだけれど、初めてみる短歌もとても良かった。希望に満ちているような優しい言葉だった。書きたいだけ手帳を書いて、良い気分で帰る。

Tさんは学生時代の同級生と飲み会に行くらしいので、今夜は一人鍋をした。今日も寒かった。あつあつしみしみのお鍋うまい。お鍋を食べてお風呂を上がったら、家がしんと静かで寂しくなった。昨日はずっちゃか音楽がかかっていて、食器の音とかで賑やかだったのに。Tさんは比較的早く帰ってきた。インフルエンザが流行っているのですぐにお風呂に入ってもらい、そのあとばふっとハグした。トトロみたい。

 

12月27日(水)

早番で出勤。一気に年末ムードな店内とお客さん。たくさん買ってくれる。最近おしるこが食べたい。全然実感ないけれど今週で今年も終わりですねぇ、と話す。早いですねぇ。毎年の定番。

帰ろうとしたら、久しぶりに出勤した学生の子が「次はいつシフト被りますか」と聞いてくれて嬉しかった。自分にもいてくれたら嬉しい人がいるように、彼女にとってそういう存在になれているのかもしれない。シフト表を照らし合わせてから帰った。

 

12月28日(木)

残り野菜で中華スープを作った。Tさんが作ったホットドッグと一緒に食べる。意外にも美味しい組み合わせだった。満足して遅番で出勤。生理と重なってずっとしんどかった。お腹痛い。肩も頭も足も痛い。一刻も早く帰りたい。何事もなく終わったのでなるべく早い電車に乗ろうと急いで駅に向かったら、ホームで非常ボタンが押されたらしく警報のベルが鳴り響いていた。「安全確認のためしばらく停車いたします」とアナウンスが流れる。たくさんの駅員さんが点検していたけれど何も異常はないみたいだった。誤作動か、誰かのイタズラとか?ちょっと不安だったけれどそのまま電車に乗った。

帰宅。お風呂から上がって芋虫のようにTさんと寝てしまっていた。3時くらいに目が覚めたら電気がつけっぱなしで眩しかった。消してすぐに寝た。

 

12日29日(金)

たっぷり寝た感覚はあれど、不機嫌で起きる。何が嫌なのか分からないけれど、今日出勤なことが一番嫌なんだと思う。洗い物も身支度も面倒くさいし。一通り終わらせてから、机に突っ伏してちょっと泣いた。シクシク。でも3分で持ち直して日記を書いた。なんとか切り替えた自分えらい。

いつもは踊りに来たりするTさんも、触らぬ神に祟りなしという具合であんまり近寄ってこない。ちょっと遠くの方で動画か何かを見ていて、たまに「はははっ」とか笑っている。こっちは悲しいのに何が面白いねん、と勝手にイライラしていたけれどこれもものの3分で持ち直した。こういうときに踊りに来られても、そんな気分じゃないという目を返すことしか出来ないので近寄らないのはある意味正しい。

昼前にTさんが豚汁を作っていた。「自分の晩ご飯用やけど、欲しかったらゆきこも飲んでいき」と言ってくれた。ので飲む。遅番で出勤。今日も体が重くてしんどかったけれど豚汁パワーでなんとか乗り越えた。

 

12月30日(土)

ナプキンが気持ち悪くて6時半に目が覚める。トイレに行ったついでに窓の外を見たら、日が登る前のきれいな朝焼けだった。黄色とブルーのグラデーション。朝焼けを見るのは久しぶりで、なんだかラッキーな気分だった。スマホで撮る。

ついに年末。明日は年末ジャンボの当選結果が出るので、当選したらまずはカフェに行って、使い道をどうするか、旅先はどこにするかの作戦会議をしようとTさんと約束。

今年よく行った喫茶店とカフェに行って食べ納めするべく出かける。一人で落ち着いて過ごせるお店は少ないので、この二つのお店はとても貴重。来年もたくさん通うので、どうか無くならないでほしい。

カフェで、宝くじが当たったら具体的にどうしたいか手帳にメモした。美味しいエビとお肉を毎月お取り寄せしたり、毎日生のフルーツをふんだんに使ったスムージーを飲んだりしたい。洗濯機も買い替えるしオーブンもヘッドフォンも買う。Tさんと、ポートランドに行ってベンチに座ってお腹いっぱいアイスクリームを食べる。そしたら前を通ったマダムに「子犬が産まれて大変なの」と言われ、ダルメシアンの子犬を一匹もらうことになる。ところくらいまでは考えた。へへへへ。

暗くなるまで本を読んで、満足して帰った。いい日だった。

 

12月31日(日)

晦日。そして年末ジャンボ当選発表の日。とりあえずいつも通り遅番で出勤。大晦日って、お母さんは掃除やご飯の支度で朝から忙しくしていて、お父さんはこたつでゆっくりテレビを見てるイメージが強いので、そこまで混まないだろ〜と思っていたのにめちゃくちゃ混んだ。特別営業なので通常よりも一時間早く閉店することだけがラッキーだった。今年最後の日もなんとか閉店して、みんなと「良いお年を」と言い合う。「まぁ、明日また会うけどね」とも言い合う。年末と年始に入るのは同じメンバー。

急いで帰って、Tさんとたった五枚の宝くじを握りしめて、年末ジャンボの当選結果を確認した。7等から順番に見ていったのだけれど、五枚しかないので一瞬で確認し終えた。1億どころか100万円も、なんにも当たらなかった。しょぼくれる。せっかく買ったのだから当たるわけないなんて思うのはもったいなくて、本気で当たったらどうするか考えていた。Tさんが「宝くじ買ってから今日まで楽しかったな」なんて言うので涙が出た。いつか全部全部叶えたい。

母が持ってきてくれた美味しいお出汁の年越しそばを啜る。Tさんはさっさと切り替えて、昨日買った冷凍の蟹をどうやって食べようか調べていた。明日も出勤なので、あまり年末に浸ることなく普通に眠った。