指先とハンドクリーム

食べたり読んだり日記を書いたり

日記:2月22日〜27日

2月22日(木)

朝ごはんに、スライスチーズを乗せて焼いた食パンに、はちみつとシナモンパウダーをかけて食べた。手軽だけどたまらん美味しさ。植物の世話と朝読書をしていたら、残りの洗い物は出来なかった。無念無念。今日はアネモネを捨てた。

トマトスープの残りとレンチンうどんを食べて遅番で出勤。いつも通りの忙しさ。仲のいいスタッフとシフトが被っていたので合間にお喋りできて楽しかった。何を話したかは覚えていない。

 

2月23日(金)

Tさんが起きた物音で6時前に目が覚める。布団から出る気になれずに、スマホを見ていた。特に有益な情報があるわけでも無いけれど、お店の新しいメニューはどんなのだろうとか、今なんの映画やってるかなとか、青いシャツ欲しいけどなんかいいのないかなとか、延々とスマホを見れてしまう。そして広告で流れてきた漫画をまんまと試し読みして、7時半。朝からこんなに情報を取り入れなくてもいいのに。双子座の性なのだとこれだけは自信を持って主張したい。

昨日遅番だった間に洗い物がどっちゃり溜まっていて不機嫌になる。Tさんが使った調理器具は洗って欲しいんですけど、という無言の圧。客観的に見て朝からイヤなヤツだなと思う。結局洗ってくれた。洗い物で揉めなくて済むように、いつか食器洗い洗浄機が欲しい。

遅番で出勤。天皇誕生日で祝日だと分かっていても、駅の人の多さにすでに帰りたくなる。春休みの家族連れがいっぱい来て大変だった。頼りにしている社員さんはもうすぐ異動してしまう。今日合わせてあと二回しかシフトが被らない。帰り道、たくさん話しを聞いてもらった。別れ際に、異動してからもたまに話を聞いてもらっていいですか?と尋ねると「当たり前やん!いつでも言ってな」と手を振っていた。

 

2月24日(土)

ワクワクして起きる。今日は一日家に篭ってゲームをやる日。二日前の発売日に先にクリアしたTさんが「ゆきここれめっちゃ面白いぞ!」と何度も言ってきたけど、今日の休みまでは我慢して触らずにいた。着替えて洗い物と洗濯を終わらせ、朝読書して、お茶も沸かして、準備万端で始めた。ほんまや、めっちゃおもしれー!

お昼はキャベツとキムチと卵トッピングの辛い味噌ラーメン。食べてから夕方までやって、やっとクリアできた。

17時に家を出てロイヤルホストへ。20%OFFクーポンがあったので、苺のプリンアラモードパフェを食べに行った。プリンはもっちり固めで、ホイップとバニラアイスとたくさんの苺がトッピングされていて大満足だった。ロイホのパフェ久しぶりに食べたなぁ。

帰ってお風呂に入って、あと少しゲームして、寝た。お風呂と寝る前に肩をほぐす瞬間が気持ちよかった。

 

2月25日(日)

雨。このところ気温が低くて風の強い日が多い。パンツに続き、今度はヒートテックが一枚無い。これは多分飛んでった。これも最近買った一番新しいやつ。新しい下着がとことん犠牲になっていて落ち込む。

早番で出勤。開店と同時に混んで、バタバタだった。開店してすぐはまだスタッフの数が少ないので、予期せず混むととんでも無いことになりかねない。けれどいつもギリギリのところで踏ん張っている、私たち。

晩ご飯は塩鯖とほうれん草のおひたしとキムチ。Tさんがスーパーでまとめ買いしてくれていたので、冷蔵庫を物色する。お肉も野菜もスイーツもたくさんあってにんまり。一回の買い物で、牛乳と豆乳とバナナ二房と肉と魚と野菜と卵とその他もろもろを持って帰るTさんはマッチョ。

 

2月26日(月)

花粉が飛んでいてくしゃみと鼻水が出る。Tさんは私より花粉が辛いみたいで、ビックショイィイとデカいくしゃみをする。家のティッシュがどんどん無くなる。カフェオレを飲んで、鼻をかんで、ナリンのハーブオイルを手首にコロコロして、気持ちをシャッキリさせてから手帳と日記を書く。

遅番で出勤。「これから社員さんの異動もあって大変になるかもしれないけれど、ゆきこさんがいつもニコニコしてくれているから、助けられていますよ」とパートの人に言われた。そんなの大したことないですよ、と返すと「いつも笑顔でいることが一番難しいかもしれません」と言ってくれたので、そっと心のメモにメモした。大して人より仕事が出来るわけでも無いので、せめて周りのスタッフが安心できるように気軽に話せる存在で居たくて笑顔でいる。「ヘラヘラしているだけ」と言われたこともあるし、今日みたいに言われることもある。「絶対幸せになれない」と言われたこともあるし、「絶対幸せになる」と言われたこともある。人の言葉ってすごい。

 

2月27日(火)

強風。寒すぎる。ZOZOTOWNで買った服を間違えて母の家に送ってしまった。ので、受け取るために病院終わりの母と待ち合わせ。お昼を一緒に食べた。最近は色々と忙しいみたいで、とても元気そうだった。よかったよかった。「ちょっと太ったかもしれへん」と嬉しそうに笑っていた。昔からよく来ているカフェでパスタを食べたけれど、店内が大学生とか大声で話す人とかでいつも溢れていて、ここに来るのはしばらく辞めようと思った。まだ中学生か高校生の時に、母と街を探索して偶然見つけたこのお店、静かで雰囲気があって大好きだったのに、SNSでバズってから客層が変わってしまった。残念。どんなに味が美味しくても居心地が悪いとゆっくり出来ない。

今日が最後のシフトの社員さんに、手紙とお花を渡しに行った。一緒に写真も撮ってもらった。「ゆきこがいれば安心だよ。またすぐ会えるから!」と言ってくれた。すぐに会えるけれど、もう一緒に働くことは出来ない。頼りにしていたのに。

突然Tさんから「散歩がてら無印で買い物するけど合流する?」と連絡が来たので喜んで合流した。Tさんは文房具と仕切りがついたボックスを、心持ち楽しげな表情で買っていた。文房具を買う時のワクワクは、Tさんにも健在なのだね。そのあと薬局で花粉の目薬や飲み薬、ウィダーインゼリーなどを買って帰った。

晩ご飯はTさんの親子丼。一日の中で色んな出来事があって充実した良い日だった。寒いので風邪を引かないよう注意。早く温かくなって、快適に散歩したい。そろそろ木蓮が咲くかもしれない。

日記:2月15日〜21日

2月15日(木)

昨夜洗い物をしたので、当たり前だけど今朝はしなくて済んだ。習慣にしたい。

習慣といえば、毎朝30分本を読むことを習慣にしたい。早番の日は無理だけど、それ以外の日はなるべく。今朝から早速取り入れた。しばらくは蟹の親子さんの『脳のお休み』を読もう。

プロポーズが成功したことで、生活へのやる気に満ちている。今日はキッチンの棚の整理。戸棚の中に閉まっていた調味料を、ワイヤーラックにまとめて棚に置くことにした。そうすればいちいち扉を開ける必要も無くなるから、Tさんも使ったら直してくれること間違いなし!

午後、SとMちゃんとAちゃんと待ち合わせしてランチ。話したいことはてんこ盛り。私はハンバーグ定食、三人はハンバーガーを食べた。全員、デザートにしっかりパンケーキを頼んだ。焼き上がるまで20分ほどかかるらしいので、ここで満を持してプロポーズが成功したことを報告させてもらった。きゃーきゃー言われて悪い気はしないぞよ。

喋り尽くせはしなかったけれど、暗くなるころ解散。晩ご飯はTさんのトマトパスタ。今日も夜に洗い物をすることに成功した。Tさんも料理の合間にまな板を洗って片付けてくれたりと、協力してくれた。

夜中、ゲリラ豪雨。風が強くて窓とドアがみしみし揺れて少し怖かった。Tさんはすぅすぅ寝ていた。

 

2月16日(金)

一番最近買ったパンツが見当たらない。外に干してないから飛んでいってはないと思うけれど、家のどこにもない。洗濯機のそばにも落ちてないし、衣類ケースの中にも、その周辺にもない。Tさんのパンツに混ざってもない。ボロいやつならともかく、一番新しいパンツなので悔しくて、毎朝探している。今朝もなかった。

休み。要らない本をまとめてブックオフに持って行った。紙袋は結構重たい。711円だった。喫茶店でサービスランチを頼もうと思ったら値上げしていて、やめてよぉ…!と心の中で泣いた。泣きたいのはお店の人だって同じだと思うけれど、値上げ、もう、どこもかしこも値上げだし何回も値上げするしで嫌になる。

久しぶりにカフェで日記をしこたま書いて帰る。晩ご飯はまたもや餃子。野菜がたくさん食べられるし美味しいから何度でも食べたい。包むのが上手になってきた。

晩ご飯のときに見ていた映画『Joker』を見終わる。精神病で自分の意思とは関係なく笑ってしまう主人公の演技が完璧だった。

 

2月17日(土)

久しぶりの早番。電話を取ったらいきなりクレームだったので朝から気力を消耗する。一人ではどう対応していいか分からず、社員さんに相談。思っていたより柔軟に対応できると分かり、お客さんに折り返して対応内容を伝える。結果として長引くことなく解決して良かった。今後似たようなケースが起きたらこのように対応することも出来ると学んだ。

いい機会ではあったけれど、何度かお客さんとやり取りしているうちに疲れてしまって、後半の業務は自分が何を喋っているかあまり分からなかった。疲れたーーー早く帰りたいと思っていた。

 

2月18日(日)

7時半起床。急いで身支度している最中、休みのTさんがフレンチトーストを焼いていた。化粧の合間に頬張る。うまー!卵とバターとはちみつ、うまー!

早番で出勤。人とコミュニケーションを取ることを少しでも疎かにすると溝が生まれてしまうような空気がある。自分がそう思っているだけかもしれない。お客さんであれスタッフであれ、もしこちらが手を抜いたら呆気なく一人になりそうで、やっぱり今日もたくさん喋って疲れた気がする。でも、ずーっとこうやってきたから、これが本当の自分なんだと思う。

上がってからスマホを見ると、後輩のIくんから相談したいことがあるので電話しても良いか、と連絡が来ていた。帰ってから電話すると、Mちゃんと結婚することが決まって来年式をあげるから、その時のカメラマンをやってほしいという内容だった。嬉しいけれど、もう昔ほどカメラは触ってないし、フィルムしか持っていないので家族写真や式の写真はデジタルでも撮っておかないと不安だから他を当たってほしいと伝えた。でもそんなことをお願いされるなんてとても嬉しい。

電話を切って、自分のプロポーズが成功していなかったらまたへそを曲げるところだった、マジで良かった〜とヒヤヒヤした。ほんまにみんな結婚していくなぁ。

 

2月19日(月)

7時のアラームで起きて、外が真っ暗なのでなかなか起きられず8時に起床。Tさんは今日も6時かそこらに起きたらしい。スマホで天気予報を見ると、しばらくずっと曇りか雨。今日はかろうじて曇りの時間が長いので、前から洗いたかったTさんのパジャマを放り込んで洗濯を回す。

洗い物、グリルを洗ってスポンジが汚れたのでシンクと洗面台の掃除、植物の世話、お茶を沸かす。昨日スタバで買った桜ドーナツをコーヒーと一緒に食べてしばらく朝読書。全く乾かなさそうなベランダに洗濯を干して、手帳を書く。

お昼は袋のラーメンとチャーハン。ラーメンとチャーハンのセットにハマっている。チャーハンの具材はにんじん、青梗菜、長ネギ、卵。野菜が甘くて、パンチのない味になった。やっぱり塩気のきいたお肉が入っている方が美味しい。

午後、メルカリで売れた服を三着とマガジンラックを梱包する。音楽を聴きながら丁寧にやっていると結構時間がかかった。発送まで済ませてしまう。今日やってしまいたかったので達成感があった。

一時間雨が降っては二時間止んで、また降ってを繰り返すぐずぐずした天気のせいでやる気が起きない。しばらくスマホをシュンシュンして無駄な時間を過ごす。

夕方、やっとキーボードを触る気になって日記を書いた。書き始めたら楽しいのに。晩ご飯はほうれん草カレーに唐揚げトッピング。とんでもなく美味しいけれどとんでもないカロリー。

 

2月20日(火)

シオシオになって散ったラナンキュラスと、咲き終わった青い花とオレンジの花を捨てた。花束が枯れていくことをTさんが嘆いていた。バナナスムージーを飲んで早番で出勤。日中はすごく混んで、この人数じゃにっちもさっちも行かない。冷や汗なのか動いている汗なのか分からないけれどおでこをしっとりさせながら働いた。肩が凝ってパンパンだしお腹はぺこぺこだしで帰る。

と、Tさんが今まさに餃子を焼こうとしているところだった。ラップを敷いたテーブルの上に何列もびっしりと餃子が並んでいた。これ一人で包んでくれたのかっ。感謝。いつもは酢醤油だけど、この前味噌ダレにしてみたらめちゃくちゃ美味しかったので今日も味噌だれで食べた。ご飯は少なめにして、餃子をこれでもかと食べた。餃子、好物になりそう。

 

2月21日(水)

休み。熟れすぎた果物みたいにぐしゅっと首をもたげているバラを捨てた。悲しい。今日も雨。ザーザー降ったりしとしと降ったり少し止んだり緩急つけてくるけど雨は雨。このところ、Tさんは早起きして仕事をしているので少し疲れ気味で、心なしか不機嫌だった。仕事の合間にふんふんと煮干しの頭を取っていたけれど。

お昼に美容院の予約を入れているので少し早めに家を出て、スタバでキッシュとドーナツを食べた。『富士日記』を読んだり手帳を書いたりする。それでも時間が余ったので、近くの花屋を覗く。昨日捨てた青い花ブルースターという名前だと分かった。

美容院へ。今までお世話になっていたAさんの代わりに、これからは別の男性に切ってもらうことになった。シャンプーの時にお湯加減を聞かれて、はいと答える声が想像以上に高くてよそ行きだった。緊張していた。その美容師さんは、シャンプーもカットもブローもこれでもかというほど丁寧で、ただのボブのカットなのに一時間以上もかかった。もうちょっとさっさと切ってほしい。あともうちょい短めが好きかな。仕上がりはきれいだから文句は言えないけれど、三年以上通って、いろいろと分かってくれていたAさんが恋しくなった。

まあるい花瓶を一つ買って、スーパーに寄って帰る。Tさんに花瓶を見せた感想は「爆弾みたい」だそう。晩ご飯は野菜のトマトスープとフィッシュ&チップス。スープは私が担当。家にビールがあるので、フィッシュ&チップスを作りたいとTさんが大きなスズキの切り身を買ってきていた。チップスの方は、揚げずにグリルで焼いた。ふわふわの衣とふわふわの白身魚、めちゃくちゃ美味しかった。また食べたい。私のスープも成功していて美味しかった。

夜は眠たくなってすんなりと寝た。

日記:2月9日〜14日

2月9日(金)

6時50分のアラームで7時に起きた。いつもは8時過ぎまでうだうだスマホを見たりするけれど、今朝はなんだか生まれ変わったような気持ちだった。カーテンを開けて「おはようございます、××市民の皆さん、私、やりました!!」と窓から見えるマンションや家々の皆の衆に報告した。Tさんが面白がっている。

久しぶりにハンドドリップでコーヒーを淹れて、洗い物と掃除。身支度を済ませてもまだ9時だった。早起きはやっぱり良い。

お昼、母の車に乗せてもらってIKEAに出かける。せっかくなので、うどんを食べながら昨日の報告を一通り。予想では大はしゃぎするかと思っていたけれど結構落ち着いていた。実感がないらしい。まぁそれもそうか。挨拶する時にTさんと父が初めて会うのでそれが不安でもあり楽しみでもある。父はお気楽だけど世間の常識とはちょっとズレた変な人なので、びっくりすること間違いなし。

IKEAで小さい棚を二つとランプを買った。フロアが広いので、実物を見つけるのにかなり時間がかかった。全て合わせたら15キロを超えるので歩いては持って帰れない。車に乗せてもらえて助かった。

一旦家に帰ってから、夕方スーパーへ。買い物しているとTさんが追いかけてきた。二人なら持てるものも増えるのでどんどこカゴに入れた。

帰ってお茶を沸かした途端、急に調子が悪くなり畳の上で丸くなる。はしゃいで浮かれて忘れていたけれど、風邪を引いてたんだった。とりあえず湯船を溜めてお風呂に入る。食欲が無くてご飯は食べられないかもしれないと思っていたら、Tさんがほうれん草と豆腐のお味噌汁を作っていて、味噌汁の豆腐なら食べたいかも、と味噌汁を啜っているうちに食欲が湧いてきて白ごはんと炒め物のおかずも少し食べられた。

ご飯が食べられたおかげで元気を取り戻した。夜は早めに寝る。

 

2月10日(土)

7時過ぎ起床。燦々と晴れている。洗い物をしてコーヒーを淹れる。体調は良好。ひと段落してからIKEAのラックを組み立てた。2990円だったのにしっかりした木材が入っていた。説明書を横着して読んだせいで、留め方を2カ所間違えてしまった。Tさんが「安い家具で失敗しておく方がいいで」と言う。まぁ確かに。今まで使っていた棚はTさんの部屋で使ってもらえることになった。捨てたくはないと思っていたので良かった。

ここで二人とも火がついてしまって、TさんはDIYして作ったピアノ台の解体、棚の移動、デスクの移動。私は配線を整えたり棚や壁に飾っていたものの整理などをおりゃーとやる。

お昼、部屋はとっ散らかっているしサッとお腹を満たすためにマックへ。セットを二つ買って近くの公園で食べた。小学生グループが外で遊んでいて感心。鳩もたくさんいた。晴れた土曜日の公園でマックを食べるというのはとても楽しかった。

帰ってきて、また続きをやる。Tさんは丸鋸を出してきてお風呂場で木材を切断していた。すごい音だったけれど土曜の日中なのでギリギリ許されたと思う。昨日今日で随分と部屋がキレイになった。

夜はTさんと餃子作り。「ビールを買い忘れた」とTさん。私はまだ風邪なのでアルコールはやめておく。食後「紅茶を淹れるから一緒にマカロン食べよう」と言ってくれた。キュン。婚約マカロンを一つもらった。

 

2月11日(日)

部屋が温かったのか、マーブル模様のチューリップはすぐに開いてしまった。他の花はまだまだキレイ。コーヒーノキも新しい芽がどんどん出てくる。春は近い。

朝ごはんにピーナッツクリームトースト、お昼にハムチーズトーストとスクランブルエッグトーストを食べる。遅番で出勤。お店に着くとSがいた。おはよーと挨拶すると「で!?」と興味津々な顔を近づけてきた。成功した成功した!と手でグッドサインをしながら伝えると「うひゃ!」と言っていた。ゆっくりは話せず、そのまま業務をこなす。

風邪をまだ引きずっていて、声がガスガスなので心配される。出したい時に声が出ないってとても不便。閉店後すんなり帰って、すんなり寝た。

 

2月12日(月)

8時前に起床。チョコレートのミニシュークリームをカフェオレと一緒に食べた。ちょっと本を読んで、ちょっと手帳を書いて、ちょっと日記を書く。オレンジのバラだと思っていた花はラナンキュラスだった。

ひょんなことからTさんの好きな映画を教えてもらう。「アクション系が好きだと思ってたけどラブストーリーとは、珍しいね」と言うと「俺のことまだまだ全然分かってない」とむくれていた。まだまだ全然分かっていないことが、なんだかとても嬉しかった。

おにぎり、ハーブソーセージ、ほうれん草と豆腐のお味噌汁を食べて遅番で出勤。昨日の建国記念日の振替で祝日だった。駅にも人がいっぱい。お店でお世話になっているAさんにも報告。嬉しそうに聞いてくれた。はてなブログを読んで下さっている方からもX(Twitter)でメッセージをもらったりして嬉しかった。祝福されることは滅多にないので、そわそわする。

休憩で食べたのがコンビニで買ったひじきとハムのパンだけだったので、腹ペコで帰る。眠気が勝ったのでお腹が空いたまま寝た。

 

2月13日(火)

8時起床。お腹すいた。洗い物をしてトーストを食べる。お昼にチキンカツとタルタルソースをTさんが作ってくれたのでわっしわっしと食べた。どうしてこんなにも何でも美味しく作れるのだろう。一人暮らしの時はパンばかり食べていたはずなのに。

遅番で出勤。クレームが入ったり新しい人が来たりで張り詰めっぱなしだった。お店は忙しくなかったのでなんとか乗り切れたけれど、きつい一日だった。気になることは色々あるけれど、とりあえず3日終わったことに安心した。

帰り、ラーメンを食べて帰りたい欲求に打ち勝ち真っ直ぐ帰った。

 

2月14日(水)

8時前に起床。Tさんに花束を贈ってからしばらく花のある生活をしているけれど、やっぱりお花は良い。花瓶の水を変える時に様子はどうかと気にかけたり、茎を切って水揚げしたり、この花はあと数日かもなと思ったり、今まで考えなかった[花]という項目が増えるのがなんかいい。純粋にお花が目に入るのもとてもいい。切花は捨てるのが苦手でしばらく飾ってなかったけれどまた飾ろうかな。

花束の中から初めてチューリップを捨てた。暖かくて完全に開いてしまっていた。「まだ捨てなくていいんじゃない?」とTさんは言ったけれど、ぱっかりどころかべろべろに咲いたチューリップはちょっと生々しかった。マーブル模様が可愛かったので長持ちさせたかった。

花を見ながらTさんが婚約マカロンの最後の一つを食べていた。スマホで撮る。

押し入れの中の服や靴下の整理をした。3着捨てて、3着メルカリに出した。天気がいいのでお昼はTさんとマックを買って公園で食べた。この前のが楽しかったのでまた来てしまった。鳩、おじさん、ボールが上手く拾えなくて泣いている女の子。眺めながらポテトを食べる。おじさんも私たちを眺めているのか視線が合う。

帰ってから、この間教えてもらった映画『her』をアマプラでレンタルして観た。寂しさはよく伝わってきたけれど結局よく分からなかった。この映画が好きな人に向かって「よく分からなかった」と感想を伝える。そういえば昔Tさんに『ハウルの動く城』の主題歌である『世界の約束』という歌の歌詞がとても好きなのだとスマホで検索して見せたことがある。そのときに「よく分からない」と言われたっけ。どんなに好きなものでも、分からないものは分からないのだ。

夕方、スーパーに買い出し。晩ご飯は回鍋肉(私の味付けは信用ならんのでクックドゥー)。野菜をシャキッと炒めたらシャキシャキすぎた。ピーマンとかちょっと生っぽい。春キャベツが甘くて美味しかった。

食後に板チョコを湯煎で溶かして苺をディップして食べた。苺が大当たりでそのままでもめちゃくちゃ甘かった。「バレンタインに作れて良かったなぁ」とTさんに言われて、しまった!今日バレンタインだった!と思い出す。しかもチョコはTさんに刻ませてしまった。まぁ今年はマカロンもあったし、一緒に苺チョコも食べたしヨシとしよう。

いつもは次の日の朝に持ち越す洗い物を、えいと夜やってしまった。もし夜に出来るようになれば、私は人間的に成長出来たことになる。朝は元気だけれど、夜、晩ご飯を食べた後は1番疲れていて洗い物なんて出来ない。とことんものぐさなヤツなんです。でも、出来るようになりたい。どうしようもないけど真面目な目標。

日記:2月4日〜8日

2月4日(日)

たくさん寝たのに眠い。洗い物をしてコーヒーとお茶を淹れる。購読しているブログを読んで、身支度。お昼は昨日の残りの唐揚げ。適当に作ったねぎ塩レモンのたれにつけて食べた。

遅番で出勤。いつも寄るファミマで、ばったりSと会う。同じ時間の電車なのかなーと言いながら一緒にお店へ向かう。Tさんの誕生日が終わるまで絶対に体調を崩せないので60%くらいの気持ちで働いた。無理しない。

スタッフの皆に助けられて無理しなくても終わった。閉店作業もあっという間に完了。帰り道、Sがマックを買って帰ると言うので私もアップルパイを買って、二人でパイを齧りながら帰った。

しっかりお風呂に入ってすっきりした気分で眠る。

 

2月5日(月)

9時起床。喉が痛いし鼻の奥も気持ち悪くて焦る。まさか風邪引いた?あんまり気にしないようにして洗い物と洗濯。風邪予防にポトフを作ってお昼に食べる。もう遅かったかもしれない。ジャーに入れて夜の分も準備。

遅番で出勤。鼻水と咳が出るし完全に風邪だと悟る。でもまぁ風邪くらいなら、なんとかなるだろうと気を強く持つ。休憩ではちみつを入れた紅茶を飲む。

帰り道、ベトナム人の男の子に話しかけられた。「ここへ行くにはどっち方面の電車に乗ればいいのか」という内容をカタコトで話してくれた。次ここに来る電車に乗ればOK!と指を指した。とても笑顔で感謝された。可愛い。電車が来たときもう一度戻ってきて「コレ?」と確認してきたので「これこれ!」と指差す。電車に乗る前に振り返って会釈してくれた。可愛い。

なんだか寒気がする気がして湯船にしっかり浸かった。明日起きたらすっかり治ってますようにと思いながら眠る。

 

2月6日(火)

昨日の夜中2時頃寒気がして起きる。喉の痛みも強くなっていていよいよやばい。寒気が全然治らず、ほとんど寝付けなかった。こんなに震えたのに中途半端に37度2分だけ発熱。

8時に起きたら頭痛と寒気が酷くて迷った結果休みの連絡を入れる。休んでしまった…。罪悪感。寝ようにも、痛くて寒くて眠れないのでTさんに頼んで仕事の途中で薬を買ってきてもらう。

ルルを飲んだらスッと眠れて、お昼に起きた時には少し楽になっていた。病院より先に駆け込むのはいつも薬局なので、薬局の存在と薬局で働いている人に感謝した。

シーフードヌードルを啜ってもう一度薬を飲んで寝る。まだまだ眠れる。途中で、ベッドサイドに置いていたやかんの蓋を開けて、飲み水が減っていないかTさんが確認している音がうっすら聞こえた。

17時に起きる。夜は白ごはんが食べられた。「勇気を出して休んで良かったな」とTさんが言う。市販薬はEVEしか信じてなかったけれどルルもちゃんと効く。

薬を飲んでお風呂に入り、少し元気になったので日記を書いた。熱などで休む時、子供の頃はここぞとばかりに甘えて、ポテチとスーパーカップとちゃおのセットを買ってきてもらっていた。それを布団の中でぬくぬくしながら満喫するのが大好きだった。大人になると体調不良はマジで体調不良なので何も出来ないしただ寝てるだけで一日が終わるのでもったいない気持ちになる。健康第一。

日中あんなに寝たのに夜も早く寝た。

 

2月7日(水)

昨日より体が動く。なるべく気持ちをシャンとして、きちんと洗い物と洗濯を終わらせてから出勤。昨日代わりに入ってくれた店長に謝る。めずらしく鼻声なので周りの人から心配された。

幸い忙しくなく、穏やかなペースで働けた。任せてもらった仕事もしっかり終わらせてから帰る。適当に卵かけうどんを食べて速やかに寝る支度。今日もルルを三度しっかり飲んで、だいぶ良くなってきた。いよいよ明日かと思うとドキドキする。

 

2月8日(木)

朝か!?と思って起きたら午前1時40分だった。朝はまだまだ遠い。その後も4時、5時に起きてはプロポーズがうまくいくかどうか考えていた。

プロポーズ当日。8時半、寝不足で起きる。めちゃくちゃ良い天気!Tさんに誕生日おめでとうと伝える。鏡を見るとこめかみに大きなニキビが出来ていた。風邪だし寝不足だしコンディションはあまり良くないけれど、こっちには化粧とアクセサリーという武器があるのでそれなりにキレイに仕上げる。Tさんも髭を切って整えて、気合いは十分。

11時半に予約していたフレンチのレストランへ。私たちが一番乗りだった。座るなり、スパークリングワインと前菜のプレートが用意される。シェフのおじちゃんはとても気さくでお喋りな人だった。自家製にこだわっているという話や食材の話を料理ごとに詳しく説明して、にこやかにサッと去っていく。プロだった。コースの内容はスモークサーモンの前菜、ごぼうの(!)ポタージュ、鰆のバターソースソテー、国産牛フィレ肉のステーキ。お上品に見せかけて、かなり堪能できる量だった。おかわりできるパンと、デザートの盛り合わせと紅茶まで。Tさんにはハッピーバースデーのプレートをお願いしていて、これもとびきり素敵に運ばれてきた。ネットで見つけたお店でレビューだけを頼りに予約したけれど、とても良いお店だった。Tさんは終始満面の笑みで「美味しいなぁ」と何度も言って本当に幸せそうだった。良かった!ナイス自分!ありがとうシェフ!

お礼を言ってお店を出て、さて、いよいよ…と思ったけれどTさんは枕が買いたいらしくニトリへ行った。正直気が気でないけれどぐるりと店内を回る。良いソファを見つけてチラシを取る。

なんとか目的のカフェに誘導成功。入る前に「あっ、私電話を一本入れんとあかんのやった。あとATMでお金も下ろしたいからさ、先に入って注文してて!」と言う。ここで「えっ、待ってるで」とか言われたらどう切り返そうかずっと考えていたけれどすんなりお店に入ってくれた。よっしゃ!!!

ダッシュで花屋へ。全然信号に引っかからない。注文していた花束を受け取る。マーブル模様のチューリップ、オレンジのバラ、大きいブルーのガーベラ、白いスイートピー。ほかにもいろんな花が束ねられていた。嬉しくて頬が緩まる。

そのまま急いでマカロンのお店へ。いつもはすぐに買えるのに、前にいたお客さんがなんとサブレを107個注文していた。お会計が25万。ここで足止めを喰らう。業者かよーーいきなりそんな大量注文するなー!と心の中で叫びながらお会計が終わるのを待った。結構待った。やっとマカロンの詰め合わせを買って、小走りでカフェに戻る。

花束を持って現れた私を見てTさんは「ウワー!」と驚いて、そのあと笑って受け取ってくれた。誕生日プレゼントだと思っているはずなので、ここでこの前書いたメッセージカードを渡す。カードには今までの想いと、来年の記念日に籍を入れたいという内容が書いてある。Tさんが読んでいる間、ひたすらコーヒーを飲んで待った。緊張。どうしよう。

うんうん言いながら読んでいる。読み終わったTさんの方を見ると、目に涙が溜まっていた。「いいよ」と一言。「えっ!!いいの!?!?」と返す。そんなあっさり返事をもらえるとは思っていなくて、しかも、いいんや?えっ、ちゃんと意味伝わってるやんな?と最初は混乱、ぼたぼた涙が落ちた。「これ、婚約マカロン、どうぞ」と泣きながら箱を渡した。そこから一応口頭で確認。ご両親に挨拶しに行きたいこと、結婚指輪を買いたいことなど。それでもやっぱり「いいよ」と言っている。やっぱりいいんや。まだ信じられなかった。記念に写真を撮る。しばらくして我に返るとテラス席なのでかなり冷えていて、そのまま退散。

カフェを出た道で、プロポーズ成功したー!!と大きくジャンプしてはしゃいだ。本当にどうなるかわからなかったので心底嬉しかった。「来年という気持ちには応えられない」と言われた場合、そのまま家には帰らず喫茶店で夜がふけるまで『富士日記』を読もうと持ってきていた。大丈夫だった。カードを読み終わった時のTさんの表情は、嬉しさそのものだった。迷惑なんかじゃなかった。

一旦家に帰り、花束を花瓶に生ける。夜はスシローに歩いて行って、お寿司をちょい食べして帰った。帰り道、明日母と会うけれど早速報告して大丈夫か聞くと「いいよ。好きにしたらいいよ」と言われて、改めてTさんの返事は本気なんだと確信が持てて、またもやジャンプした。

お風呂で長湯する。寒いし疲れたけれど、心に残る良い1日だった。「今日は本当にありがとうなぁ」とTさんが寝る前に笑っていた。こちらこそ。勇気を出して良かった!

日記:1月29日〜2月3日

1月29日(月)

このごろTさんは朝6時くらいに起きて仕事を始めている。最近は何時くらいが日の出なの?と聞くと知らないと言われた。へぇ。8時過ぎ起床。スムージーを分けてもらう。今日はバナナとアーモンドミルク。上に砕いたナッツがトッピングしてあって、ぽりぽり美味しい。

丸一日晴れ予報なので、家をきれいにした。物を置きっぱなしにしていた本棚の埃を払って整理、要らない本をまとめる。洗濯は二度回して毛布とシーツも干した。

お昼にチャーハンを作ったら思いの外美味しくできて好評だった。私だってやれば出来る。鍋縁で醤油を焦がしたのが良かったかな、へへ。

午後、ちょっと煮詰まっていたらTさんが散歩に行くというのでついて行った。寒いけれど空が真っ青で歩くのが気持ちいい。家電量販店を冷やかして、クレープを食べて帰った。

模様替えについて考える。欲しい家具を揃えるのはなかなか難しい。値段が値段だしなぁと思っていたらTさんの方から「年内にお金を出し合ってあそこに置く棚を買おう」と言ってくれたので、イェイ!やっほぅ!と周りをぐるぐるした。さてはあの棚、Tさんも気に入らないんだな。気が変わる前に念を押して指切りをした。

夜は生理前の頭痛。20時半からベッドに入る。釣られてTさんは21時半には寝ていた。早寝早起きの化身。

 

1月30日(火)

早起き出来ず。体が重い。起きてから家を出るまでの時間はあっという間に過ぎてしまう。歯磨き、着替え、洗い物、炊飯、大したことはしていないのに。あと一時間早く起きたい。

お昼にTさんが美味しい麻婆豆腐を作ってくれた。別の鍋で豆腐を煮て、ギュッとさせてから麻婆に投入していた。その工程は麻婆豆腐では当たり前なのかもしれないけれど、私から見ればプロの技みたく思えた。

遅番で出勤。休憩時間に日記を見直して投稿した。お店はこのところ色々ある。その色々を社員さんと話しながら帰る。方向が同じだし、時間もよく被るから私に話すのかなとも思ったりするけれど、別れ際に「ゆきこが頑張ってくれてることだけが励みだよ」と言われて嬉しかった。見てくれている人がいるというのはとてもありがたい。信頼を損なわないそうに頑張りたい。元気だけが取り柄だと思っている。

 

1月31日(水)

模様替えについてまたもや考える。よく考えたら家にある収納家具は5つともオープンシェルフだった。全部開いてる。オープンすぎる。机の横に置く棚を、思い切ってスチールロッカーにしようか考える。オフィスみたいだし、家に自分のロッカーがあるってなんか面白い。用途は本棚だけど。

本格的に生理がくる。休みでよかった。午後、映画のサービスデーなので『PERFECT DAYS』を観に行った。8割以上が母と同世代かそれより上のお客さんで驚く。主演が役所広司だからなのか。東京でトイレの清掃員として働くおじさんの毎日が延々と描かれた映画。主人公のおじさんは平山という。平山について語られることはほとんどなく、最後まで同じ毎日の繰り返し。都内の公共トイレを掃除して回るだけの毎日でも、生活の合間にあるささやかな楽しみを心から愛でていて、何も持っていないのに満ち足りた顔で生きていた。お風呂も洗濯機もなく、仕事終わりに銭湯に行ったり週末にコインランドリーでまとめて洗濯するところまでもルーティーン化された生活。娯楽を削ぎ落としたわけではなく、ちゃんといきつけの居酒屋やスナックに顔を出したりして、その辺はおじさんらしくて微笑ましかった。平山はかなり無口でほとんど喋ることはないけれど、その分優しくて表情豊かなチャーミングなおじさんだった。

平山みたいに毎日を新鮮な気持ちで生きられたらと思う。毎日同じ時間に起きて仕事に行くだけなのに、まるで旅先に来たかのようにワクワクした表情で空を見上げていた。車に乗って出勤するときカセットテープを選んで、映画の主人公になりきって運転する。朝の空、木漏れ日、育てている木々、古本、缶コーヒー。ささやかな平山の娯楽。

鑑賞後、こんなに物に溢れていて、好きな物だってたくさん手にしているのにつまらないと思える日があるのはどうしてだろうと思った。音楽も映画も本もネットやお店でいつでもアクセス出来るけれど、消費したくはない。もっと大切にしたい。持ち物も。

スーパーに寄って帰宅。晩ご飯はこの間作って美味しかったトマトと豚の煮込みうどん。食後にTさんとチョコレートを溶かして苺とバナナをディップした。冷蔵庫で冷やしてもなかなかチョコが固まらなかったけれど、夜に食べるチョコがけ苺は美味しかった。

気持ちが刺々しいのでメリッサのハーブティーを飲んで、ぱたんと寝た。

 

2月1日(木)

家を出たとき微かに春みたいな匂いがしたけれど、さすがに早すぎるし勘違いだろうな。遅番で出勤。常連さんに「そろそろ春が来ますかね」と言うと「んなわけあるかいな」と言われた。それでももうすぐ立春らしい。梅の開花情報も教えてもらう。

平穏に終わったように見せかけて、人数がかつかつで自分の体調と重なったこともありかなりしんどかった。人件費。人件費って誰が決めているんだろう。お客さんに還元できること、自分のキャパ、人件費。ぐるぐる考える。搾取されている気がしてならない。定期的にこういうことを考える。お風呂に入って化粧水を叩きながらまだ考える。どこの会社もきっと似たようなものだろうな。

 

2月2日(金)

朝、Tさんに誘われて一緒にパン屋へ。駅前にパン屋があるのは知っていたけれど入るのは初めて。クロワッサンやバゲット、クイニーアマンなどを買う。バゲットはまだほかほかだった。スーパーで野菜を買って、帰ってからサンドイッチにした。

Tさんのチョイスで、クロワッサンに溶かしたモッツァレラチーズと生ハムとベビーリーフを挟んで食べたらあまりに美味しくて目が飛び出るかと思った。クロワッサンのサクサクの歯応え、もちもちの生地、バターの風味、チーズの食感、生ハムの塩気、たまらん!!パン屋のクロワッサンなんて美味しいんや。毎日食べたい。いい値段だったので頻繁には買えないけれど、月一でこのサンドイッチを食べたい。来月も必ず!

良い思いをしたので完全に行きたくなくなってしまい、とぼとぼ遅番で出勤。昨日と同じかそれより大変だったかもしれない。投げやりにはなりたくないけど一時間ほど雑な時間があって、自己嫌悪に陥った。

帰ってからも色々と考える。冷えたので布団に潜り込んで寝た。

 

2月3日(土)

日に日に体が軽い。晴れたので洗濯を干す。やっぱり春の匂いがして、この間のは間違いじゃ無かったと思い直す。日差しも前より強い。

昨日のバゲットクリームチーズとスモークサーモンとかいわれを挟んで食べた。これまたTさんセレクト。具材の美味しい組み合わせをよく分かっていて感心する。負けじと、まいたけとしめじをオリーブオイルとニンニクとパセリでぶしぶしになるまで炒めたものを作ってトーストしたパンに乗せて食べた。こっちもなかなか美味しかった。ぶしぶしというのはきのこの水分が抜けた食感の感じ。ぶしぶしのきのこ美味い。

午後は読書と日記。沸かしたお茶をたくさん飲んだ。最近コースターをタイル製のものに変えた。陶器とガラスがぶつかる音が気になるかと思いきや、カツンという音が結構好きだった。新たな発見。休みの日はこういうことに意識が向いて、波風の立たない穏やかさに心底ホッとする。

明日から四連勤、次の日はTさんの誕生日。怒涛。とにかく体調を万全に!あんなカード書かなきゃ良かった、もう後には引けない、とも思うし良い機会だとも思うし。返事はともかく花束は絶対喜んでくれると思う。

なんか違うなと思ったり、思ったことが上手く書けなかったりするけれど忘れないためには残しておくしかない。日記を書いていて良かった。

日記:1月21日〜27日

1月21日(日)

昨日はあんなに良い日だったのに、夜に招待された結婚式のグループLINEがきっかけでメンタルがどん底に落ちた。よく見たらグループLINEの中で結婚していないのが私だけだった。それはいいとしても、式のテーブルで繰り広げられる会話がありありと想像できる。「結婚の話は出てるでしょ?」「次はゆきこの番だねー」「報告待ってまーす♡」とまた、言われる機会ができてしまった。過敏になりすぎだと分かっているけれど、この湧き出てくる不快感と煩わしさはどうやって回避すればいいの、消化すればいいの、と今朝Tさんに八当たりした。限界かもしれないと伝えた。結婚を待つことではなく、この他人とのやりとりと説明をあと何回すればいいのか、その我慢が限界に近い。次は私の番ってマジでなんなんと思う。

険悪なまま遅番で出勤。こんなメンタルで働かなければならないと捉えるか逃げ場があって良かったと捉えるかだけれど、今日は後者だった。働いていると気が紛れた。

帰ってからもTさんはもう話しかけてくるな、と言う感じでそっぽを向いていたので、嫌な空気にしてごめんねと小声で謝る。眠る時も背中を向けていたけれど、明日に持ち越したくなくて肩をぐいとひっぱったら抱きしめてくれた。少し安心して眠る。

 

1月22日(月)

お互いにもう怒ってないよという空気を醸し出す朝。Tさんが作ってくれた豚の生姜焼きをお昼に食べて遅番で出勤。特に忙しくもなく、スルスルと一日が終わる。

 

1月23日(火)

寒波が来た。洗濯を干すも、あまりに寒くて途中で中に入ってしまった。もう残りはその辺にかける。今日こそ蟹の親子さんの新刊を買って、中華を食べると心に決めていたので身支度をして出かける。

開店してすぐのお店に入ると、店主のリュックとマフラーがレジのカウンターに置いてあった。予約していた本を受け取る。多分すっぴんだった。急いで来たのだろうか。ちょっとした生活の隙というかそういうものを感じて心強い気持ちになる。誰でも同じように生活がある。

こんな寒い日は中華!熱々な中華だ!と早足で中華料理屋へ入る。野菜たっぷりの皿うどんを注文。さっき買った『脳のお休み』を読む。覚悟していたけれど、重たい。共感とか理解とかそんな次元では無かった。ただ文章を、記憶を、読むという感じ。まえがきがとても好きだった。

こんな寒い日はシチュー!熱々のシチューだ!と思ったのでバゲットとホワイトシチューのルーを買って帰る。鶏肉とエリンギとたまねぎ、ブロッコリーのシチュー。美味しくできた。寒い日はしっかり食べないといけない。

湯船に長めに浸かってから眠る。

 

1月24日(水)

お店で防災訓練があり参加した。「ビルの中でこのお店は初期消火班にあたっており、火災が起きたときはなるべく初期消火にあたるように」と消火栓の使い方を聞く。店長から「これで消えることはまず無いそうなので、頃合いを見て逃げて下さい。その時元栓は閉めて行って下さいね。漏水被害になります」と言われた。なんですかいそれは。非常時なんか想像もつかないけれど、パニックだし真っ先に逃げたいし何も出来る気がしない。

スタッフやお客さんを連れて外に避難しないといけないので、避難経路を確認。避難経路だけは太字でメモる。「非常口のランプが消えているときは、そっちで火災が起きているなど危険な場合があります。なので光っている方に向かって下さい」という言葉でハチクロの森田さんとカブたんを思い出した。「光の方向へ走れ!」ってやつ。

 

1月25日(木)

今日もとびきり寒い。母と会う。SNSで見つけた古民家カフェまで車で連れて行ってもらった。きれいに改装された雰囲気の良い古民家だったけれど、暖房が効いておらずめちゃくちゃ寒かった。しんとした空気の中冷たいバナナジュースを飲む。何かの修行みたいだった。ごめんね母。

母の家で椎茸の肉詰めを食べた。今だに椎茸はあんまり好きじゃ無いけれど、母の作った椎茸の肉詰めは外はカリッと中はジューシーで美味しかった。まるごとしいたけ。

おばあちゃんから預かっているという巾着を受け取る。開けるとネックレスと手紙が入っていた。私に譲ってくれるらしい。このネックレスは私が幼い頃からおばあちゃんの家にあって、きれいで気に入っていたら「いつかゆきこちゃんにあげるからね」と言ってくれていたネックレスだ、と思い出す。懐かしい。

白菜やらたまごやらおでんやらを持たせてもらい、電車で帰る。風が強くてなんだか昨日より寒い。無理なレベルで寒い。湯船に浸かったら、温かいことがありがたくて湯に感動した。

 

1月26日(金)

朝、おもむろにTさんがフィルムカメラで写真を撮ってくれた。かろうじて着替えてはいたものの、すっぴんなのでちょっと狼狽える。入っているのはモノクロのフィルムらしいし、まぁいいか。昔はじゃんじゃんフィルムを使っていたけれど、価格が高騰してからは全然撮らなくなってしまった。ふざけて鏡の前でおんぶしてツーショットも撮ってくれた。Tさんはたまにフィルムを触りたくなる。

凍えながら洗濯を干していたら、Tさんが持っていたカイロを私のジーンズの尻ポケットに入れて、ニヤリとして去っていった。そういうのが全て、愛おしい朝。照れくさいしバカみたいかもしれないけれど、どこかに書き残しておかないとこういう出来事はさらさら流れていってしまうから書いておく。

「理想の黄身が作れた」と枕元までゆで卵を見せに来たこと、私がコーヒーを淹れていたら「いい匂いですね」と催促してきてTさんの分も淹れたこと。ささやかすぎて、でもとてつもなく尊い

昨日譲り受けたネックレスをつけたみた。本物のダイヤモンドは持っていないので、改めて見ると細かくちらちら光っていてきれいだった。今日はネックレスが合いそうな服を着る。

午後、もうすぐ閉店してしまう美容院で最後のカットをしてもらった。前髪だけをお願いしていたのに、最後だからと全体的に整えてくれた。切りたてみたいにきれいに収まった。最後に握手して、ケーキを渡した。

プロポーズで渡す手紙を書くためにカフェをはしごする。スタバでとりあえずスマホのメモに下書き。下書きの時点で泣けてきて、二度トイレに鼻を噛みに行った。あらかた書けたので、場所を変えてカードに書いた。間違えないようにと力んだせいか変な字になった気がする。やっぱり泣けてきて、ハンカチでしばしば涙と鼻水を拭う。こちらでも二度トイレに鼻を噛みに行った。鼻の下が痛くなったけれどいいのが書けた。

夕方、Tさんの誘いでスシローへ。こっちの家に引っ越してからは近くに回転寿司が無いので久しぶりだった。スーパーのパック寿司よりはるかに美味しい。調子に乗ってじゃんじゃん頼んで、結局高くついてしまった。デザートまであるんだからしょうがない。満足して、お腹いっぱいだし家まで歩いてみるか、と気合を入れて歩き始めたら案外早く家に着いた。無いと思っていただけで、案外近くにあったんだねぇ。

まばゆい日。

 

1月27日(土)

模様替えしたい欲。今の家にはまだまだお世話になるのでなるべくきれいに保ちつつ、もっと住み心地良くしたい。限られたスペースで置きたいものを並べるにはセンスと工夫が必要。

お昼は袋麺を分けっこして、チャーハンと一緒に食べた。半チャンラーメンならぬ、半ラーチャーハン。遅番で出勤。体調不良で一人帰ってしまい終わるまでかなり時間がかかった。社員さんが手伝ってくれたおかげで、体はしんどくても気持ち的には救われた。いつも見離さず手伝ってくれる。眠たくて、帰ってすぐに寝た。

日記:1月15日〜20日

1月15日(月)

8時起床。ぐっすり寝た。先に起きて仕事に向かっていたTさんが「仕事今日無いみたい。カフェ行く?」と言ってきたので喜んでうなづく。家事は全部後回しにして出かけた。

昨日届いたヘッドフォンを早速持ってきたけれど、月曜、朝のカフェは人が少なくてすごく静かだった。Tさんとカフェに来ても私は大体日記を書いたりしているけれど、一緒に来るのが久しぶりなので最初はなんだか緊張した。あちらはいつも通りの様子。

いい時間になったのでお昼を食べにアジア料理のお店へ。Tさんはグリーンカレー、私は台湾ビーフン。追加100円で辛い辣油をつけられるのでお願いした。別添えの器にみじん切りした唐辛子や種がこんもり入っていて、辣油のイメージとは少し違う感じで出てきた。少しづつ混ぜて調節できるのでありがたい。ほんのちょっとだけ乗せてその辺を混ぜて食べても十分辛くて、頭にじわっと汗が出た。でもビーフンにすごく良く合う。唐辛子のフルーティーさを初めてちゃんと味わえたかもしれない。辛いものが好きなTさんは私が使わない分ばさばさ麺に混ぜて食べていた。なんならそのまま食べていた。

帰ってからトイレに篭って「お尻が痛いよぅ」と毛布にくるまるまでがセットだった。思わず笑ってしまう。私は加減したので痛くならなかった。

 

1月16日(火)

お茶を沸かす習慣は今のところまだ続いている。直火にかけられるガラスポットを使っているけれど、そもそもガラスを直火にかけたことがないので本当に割れないかまだ不安。突然パリーンびしゃー!!とかなったらどうしようと怖くて、少し離れたところから眺める。

お昼に玉ねぎとほうれん草でチーズオムレツを作ったら微妙だった。焼けすぎて卵焼きみたいなところと全然固まってないところがあった。仕方なく食べて遅番で出勤。

閉店作業後、社員さんとコーヒーを飲みながら少し話した。信頼している人から相談をされるのは、きちんと信頼関係が築けている証拠みたいでなんだか嬉しい。私の話もたくさん聞いてもらった。

帰ってから、私なんか頼りにならないけど、他に誰もいないししょうがなかっただけかもなーとしょんぼりした。謎のネガティブ。働きながら、自分は本当は全く優しくないかもしれないと思うことがある。お客さんに対してもスタッフに対しても、とても大切に思っているようで心の底ではどうでもいいと思っている。自分さえよければいいと思っている。でも、そうじゃない日も確かにある、から分からない。

年末に伊藤紺さんの歌集を買ったのは

「夏が来る たまに忘れそうになる わたしがすごくやさしいことを」

という大好きな短歌が収録されていたから。本物の優しさを持っていると信じたい。

 

1月17日(水)

遅番で帰ってきてから久しぶりに夜食を食べた。丁度お釜にご飯が残っていたし、休憩時間が早かったので仕方ないことなのだ、これは。卵かけご飯、うまい。ネギとキムチも入れた、うまい。お腹が満たされると機嫌も良くなる原理。

 

1月18日(木)

曇りの日。お昼にブロッコリーとベーコンのオイルパスタを作る。パスタはちょっと硬い方が美味しいのに、柔らかくなりすぎていて微妙だった。後で混ぜることを考慮して、袋の表記より短めにしないといけなかった。Tさんはそんなミス絶対しないのに、と悔しくなる。ブロッコリーがやたらと多い森のようなパスタを食べる。

予約していた蟹の親子さんの新刊を買いに行くべく、身支度。全部終えてからSNSで調べると、今日は本屋の定休日だった。なぜ用意する前に調べないのか…。別の本屋に行けばいいじゃない、と思い直し電車に乗る。ラインナップが変わっていて立ち読みが楽しかった。せっかく来たし何か買おうと吟味する。日記本が好きならば、いつか手をつけたいと思っていた武田百合子の『富士日記』を手に取る。ページを開いて最初に読んだところに「うんこビリビリよ」と夫に言うセリフがあった。一瞬で好きになる。しかもこの人、お昼にホットケーキを食べてる。1964年から始まる日記なので勝手に古臭くて難しいイメージを持っていたけれど、全然そんなことはなかった。購入して、そのままスタバに持ち込んで夢中で読んだ。帰ったらTさんに、この富士日記という存在を何としてでも説明したい!と電車の中で練習したのに上手く言えなかった。「上手く説明出来なかった」と伝える。

ちなみにスタバで食べたオレンジのカスタードタルトがめちゃくちゃ美味しかった。また食べる。

 

1月19日(金)

給料日。朝起きてすぐセブンに行き、ATMの前に立つ。年末年始手当やら賞与やらで立派に並んでいる残高を確認して、安心する。お店で手当が出ると聞いていても、実際に振り込まれるまではなんだか信用ならない。振り込まれるまで分かんないぞと思っている。かりんとう饅頭を二つ買って、スキップで帰宅。

遅番で出勤して帰ってくると、A先輩から結婚式の招待状が届いていた。封筒は思っていたより固くて分厚い。キムチをつまみながら目を通す。招待状と返信用のはがき、式場の案内が入っていた。参加の有無はあらかじめ連絡して確認しているのに、改めて招待状を送るって文化は二度手間だなと思った。せっかく招待状が来たのにどこか白けている自分に気がついてなんだか嫌になった。目を通してからキムチをつまめばよかった。

 

1月20日(土)

朝、起きてセブイレブンのかりんとう饅頭をガリっと食べる。カフェオレを飲む。何年か前に、このかりんとう饅頭とコーヒーを一緒に食べると美味しいと教えてくれた先輩がいた。今はどこで何をしているか誰も知らないらしいその先輩のことを思い出す。元気でやってるといいけれど。

マクドナルドの「ビックブレックファスト」というスクランブルエッグやマフィンなんかが乗っているワンプレートの商品が、販売終了するらしい。マックの中ではマイナーなメニューで私は気に留めたこともないけれど、Tさんにとっては、初めての一人暮らしの中、初めてのバイト代で買った思い出深い商品らしい。

最後の記念に食べてこようかな、とTさんが着替えている。わざわざ電車に乗って、当時住んでいたその街のその店舗で食べると言う。「思いついたことが書けるようにメモ帳とペンだけをポッケに入れていくねん」と言うのでなんと素敵なことかとフンフン鼻息を鳴らしながら見送った。大切なことをきちんと大切にしているTさん。

身支度をして、お昼はカフェでスパイスカレーを食べた。『富士日記』を読む。紅茶が有名なカフェで、ミルクティーがとびきり美味しかった。満たされる。

花屋に行き、プロポーズ(になる予定)の花束の相談をする。予算、大きさ、花の要望、カラーなど。「差し支えなければ、贈る方は女性か男性か、用途もお聞かせ頂けますか」と言われ、低予算で申し訳ないですがプロポーズで彼に渡そうと思います。とくねくね後ずさりしながら言った。それまでも感じの良かった店員さんが、パパッと笑顔になり照れ臭い。何かあればいつでも電話でも良いので連絡下さい、と控えを受け取る。良い方に作ってもらえて嬉しい。

そわそわするので商業ビルを徘徊して落ち着かせてから、いつものカフェで日記を書いて帰った。

晩ご飯はTさんと餃子作り。キャベツとニラはブレンダーを使えばあっという間にみじん切りになった。出番のない日がほとんどない。良い日だった。