指先とハンドクリーム

食べたり読んだり日記を書いたり

日記:7月5日〜9日

7月5日(金)
7時前、Tさんが「雲一つない良い天気やぞ…どこか行くか…」と枕元で囁いてきて、8時前には海にいた。小学生のよう。風は涼しいけれど日差しはギラギラ照りつけていてすでに猛暑。
海開きに向けて、バイトと思わしき少年たちが砂浜のゴミ(乾いて積み重なった海藻や流木などで、人間が出したゴミはほとんど無くて安心した)をかき集めていた。もう真っ黒に焼けていた。
海を見渡しながらツナマヨおにぎりを食べて、打ち上げられていたクラゲをTさんとつついた。楽しかったなぁ。もう早々に夏の思い出が出来た。
9時頃別れて、いつものカフェまで移動して読書と日記。カウンターにMちゃんが立っていて、暑いね、もうやっていけないね、と一言二言会話した。
お昼はGoogleマップを頼りに初めて行く台湾料理屋へ。薄暗いビルの奥にあり、ドキドキしながら扉を開けると結構お客さんが入っていたので安心した。カウンターにちょこんと座る。カレンダーにでかでかと「星期五」と書いてあり、金曜日ね!と意味が分かり嬉しかった。習いたての単語。
魯肉飯とスープとデザートのセットを堪能した。カタコトのスタッフさんはとても親切で、味も美味しかったし、また来ると思う。
お楽しみの『三拍子の娘』最終巻を持ってきていたので、喫茶店に入って読む。三姉妹の生活はこうやって終わっていくのかとしみじみ。新刊が出る楽しみがまた一つ終わってしまった。
夕方になり、そろそろ、と思ったらTさんから連絡が来た。二度目のお誘いなんて、今日は良い日だなと思いながら駅前で待ち合わせ。おろしたてのサンダルを履いてきたので足が結構限界だった。
中華街まで移動して「老祥記」の豚まんと、おにぎり屋でじゃこのおにぎりを買う。木陰のベンチに座って、汗をかきながら食べた。木漏れ日、空の色、とても夏だった。
痛くてたまらないので、帰りはTさんのスニーカーと交換してもらった。びっくりするほど食い道楽な一日になったけれど、まあいいでしょう。休みの日に季節を感じて、美味しいものを食べて、本に触れるのが今一番の楽しみ。夏らしい、夢のような一日だった。


7月6日(土)
8時過ぎ起床。朝っぱらからTさんが餃子をせっせと包んでいた。後片付けのついでに昨夜の洗い物もしてくれていて「起きるの遅いんだから前の日にやっといてよ」と怒られる。それはそうだけど朝一で餃子包むとは思わないじゃん、と思いムッとする。
今日も暑い。洗濯物は日差しがしっかり当たって、すぐに乾いてしまう。お皿いっぱいに並んだ良い焼き色の餃子を見て、一瞬で空気が和んだ。餃子は偉大。包んでくれてありがとうTさん。洗い物は夜のうちにするように頑張るよ。
遅番で出勤。店長も社員さんもいなくて、心細かった。自分で判断しなければならないことが増えて、責任も増えた。お客さんとの電話のやり取りで疲れて、学生バイトちゃんのモチベーションが気になって気疲れした。もう少し元気出して欲しいなぁと思う。元気ってどこから湧いてくるんでしょうね。もっと堂々としていたい。働いていて孤独だった。

 

7月7日(日)
たなばた。クーラーのおかげでよく眠れているからなのか、起きたら燦々と晴れているからなのか、最近朝の気分がいい。行きたくないのには変わりないけれど、日記を書いたり本を読んだりする時間もちゃんと確保できているし、家のきれいさも割とキープ出来ている。
お昼に残りご飯でレタスチャーハンを作った。具材はウインナーとピーマン、卵、レタス。出来たては美味しかったのに、お弁当に詰めたのはべしゃっとしていてまずかった。
遅番で出勤。連休は来週なのに、いつもの週末を上回る忙しさだった。あちこちでいろんなイレギュラーが発生して、そのたびに神経を使う。何回やっても慣れない。
休憩でべしゃべしゃチャーハンを食べる。気心知れたメンバーと同じシフトだったので、夜はたくさん助けてもらった。もう少し楽なシステムになったらとても働きやすいのにな。
閉店後、自分からみんなをラーメンに誘った。「帰りたいとは思うけど、もしちょっとでもラーメン食べたかったら、良かったら…」ともごもご言う。「食べたいに決まってるじゃないですか!ラーメン!」と言ってもらい、22時に女4人でラーメンを食べた。
お腹いっぱいになったら疲れがどっと来て、帰り道がしんどかった。眠たすぎるけだるすぎる。うぅ、これが30代か…。
Tさんが熊のように寝ているのを、化粧水をはたきながら見る。でかいなぁ。ついでにこっそり足の裏をこしょばせたり、耳たぶをつまんだりしておいた。
1時頃ぱたんと就寝。

 

7月8日(月)
8時起床。Tさんが何も言わず洗い物をしてくれていた。朝からうだるような暑さで、いよいよ本格的に地球はおかしいのか、と窓の外を見る。スーパーにマイバッグを持って行くくらいじゃ、もう地球は救えないのね。
確認しておきたい事務作業があるので、いつもより1時間半ほど早く出勤。駅ナカのパン屋で、昼と夜の分のパンを買う。ロールパン、ピロシキ、サンドイッチ、発芽玄米パンを買って800円。とてもリーズナブルで嬉しい、大好き。そのままユニクロで仕事用の半袖シャツを一枚、本屋で今日発売の『こっちむいてよ向井くん⑦』を買う。駅ナカって便利。
確認作業をする。しばらく画面をじっと見つめていたけれど、ややこしくて半分ほど分からなかったのでSに付箋でメモを残す。
夕方以降はシフトの人数も少なく、時間内に片付けが終わらず疲れたけれど、学生バイトのみんなと良い感じに話せたので、なんだか今日は良かったなと思えた。
明日は家に籠もって向井くん7巻を読む!

 

7月9日(火)
Tさんが少し前にチョコザップに入会した。私は少し前に読んだ本を記録するために、新しくInstagramのアカウントを作った。フォロワーは5人しかいない。いいねは3くらいしかつかないけれど、いいのだ。普段のアカウントは開くとザーーっと情報が出てくる。わんさかと友達の子供、子供、子供、犬、ケーキ、山、刺身。本記録用アカウントは、なんだか自習室のような静けさで結構気に入っている。
化粧するのに疲れたので今日は家に籠もった。辻村深月『噛みあわない会話と、ある過去について』を読み終える。最後の話が全然好きじゃなくて、もう開かない!と思いながら閉じた。
お腹が空いたら鮭をグリルに放り込んで、ネギの卵焼きだけ焼いた。上手く卵焼きを作ることだけを考えられる時間がとても穏やかだった。おかげで焼き加減も塩加減も完璧だった。
牧場しぼりのアイスクリームを食べながら『こっち向いてよ向井くん⑦』を読む。こんなにお話を続けてきて、ずっと面白いのってすごい。坂井戸さんに影響されて、普段は指にはめているリングカフを耳たぶにつけてみた。おっ、いいんじゃない。
晩ご飯は豚キムチ。野菜をもりもり食べた。この間見た映画『SCARY MOVIE』は全然笑えないし下品だからもう見たくない、とTさんに言ったのに、わっはっはと言って続きを再生された。くっだらねーという顔をしながら見た。
ちゃんと洗い物をしてから23時に寝た。