指先とハンドクリーム

食べたり読んだり日記を書いたり

日記:10月15日〜19日

10月15日(火)
朝から暑さに腹を立てて、お昼は二日目の牛すじカレー。遅番で出勤して、メガネをかけようと思ったら家に忘れてきてしまった。裸眼でお店に立つ。みんなに「メガネは!?」と突っ込まれる。Sには「本体を忘れてきたらあかんやん」などと言われた。家にいるときはかけないから全く意識していないのに、お店にいるというだけで何度もメガネを直そうとこめかみの辺りをクイッとしてしまった。場所によってすり込まれた動きや意識ってものがあるのね。
帰ってシャワーを浴びながら、明日店長に提案する内容を心の中で練習した。上手く言えるかな。それいいねって言ってもらえるかな。
ランプを置いて、少しだけ読書。眠くなるまで起きていたら、1時になってしまった。

 

10月16日(水)
曇り。8時半に起きる。牛乳を切らしてカフェオレを作れず、戸棚から一本だけ発掘した賞味期限切れの、ブレンディスティックを飲んだ。元気があったので、日記じゃない文章を書いてみる。保存するために仮の題名をつけてみると、おお、日記じゃないぞとなり楽しかった。
冷蔵庫の余り物で作ったよく分からない炒め物をお弁当に詰めて、おやつ用にさつまいもを蒸かした。
遅番で出勤。店長に考えてきた案を話してみると、「こういうところを付け足して、今度のミーティングでみんなに発信出来るようにあたためておいてほしい」と言われた。げっ、と一瞬思ったけれど、あたためましょう、親鳥のように、と思い直した。内容どうこうよりも、考えてきたこと自体に喜んでもらえたようでとりあえず一安心。
一段落したところで接客に身を入れて頑張る。夕方から急に電池切れになってしまった。ほどほどが難しい。帰ってから、お団子と春雨を食べて寝た。甘いのとしょっぱいの。

 

10月17日(木)
りんごはスライスチーズくらい薄く切って、シャクシャク食べるのが好き。明日から連休で、しかもLaura day romanceのライブに行くのでそれだけで乗り切れると思っていたけれど、実際は激務すぎてこてんぱんにやられてしまった。やれなくはないけどだいぶしんどい、のギリギリを攻めてくる。朝から夜までの業務全てが降ってきて、さすがに理不尽だと思った。腹痛がして途中何度もトイレに行きながら少しずつ終わらせている時間が本当にキツかった。一つでいいから誰かもらってくれよ…。いつも側で見守ってくれるパートさんにグチグチ言ってしまって、これ以上は見放されるかもしれないとふと我に返って心配になった。
もうダメだと思っていたけれど、夜は社員さんがいたので手伝ってもらえた。うれしい。泣きつきたい。年下だけど。

 

10月18日(金)
起きたら手を握りしめ、歯を食いしばっていた。寝ている間まで緊張していたのかと自分が可哀想になる。大丈夫だよ~、今日から連休だ、リラックスリラックス~と思いながら体を伸ばした。自分が休みの日もお店は営業していて、誰かが大変な思いをしているんだろうなぁと考えて疲れてしまう。働く場所=大変な思いをする場所になるってめちゃくちゃまずいのでは?
そんなことはぽーーーいと遠くに投げて、身支度。ドトールでモーニングを食べながら中国語アプリと日記。わざわざ電車に乗ってくるこのドトールは広くて、一人のお客さんが多くて、みんなが思い思いに過ごしている感じがとても落ち着く。
薬局でリンスや歯ブラシを買って一旦帰宅。お昼にTさんと、トマトクリームソースのパスタを作って食べた。
夕方、「Laura day romance tour 2024 crush landing」のライブを観に心斎橋BIGCATへ。整理番号は後ろの方だったけれど、前へ前へと詰めるうち、ばっちり表情まで見えるところに落ち着いた。始まるときのSEがとても凝っていて、待ちくたびれていた胸がぎゅんと鳴った。キーーンと飛行機の飛ぶ音。一曲目は『リグレットベイビーズ』。腰に手を当てて「ラ、タラ、タラ」と歌う花月ちゃんは可愛すぎた。花月ちゃんが歌声に乗せるニュアンスが本当に好きなんだけれど、ライブでも一音一音丁寧に再現していて、音源かと思うほど全く劣っていなかった。でも絶対に音源ではない、厚みと繊細さのある演奏。ハズレ曲なんて一切無くて、こんな曲を作れる迅くんは本当にすごい。通勤時間にいつも聞いていた『アイデア』、朝マックを買いに行くときに初めて聞いた『wake up call 待つ夜、巡る朝』他にも好きな曲をたくさん演奏してくれた。そして、絶対にライブで聞きたかった『brighter brighter』は照明のせいもあってか少し明るく聞こえた。「理由なく流れる涙は誰かの目に留まらなきゃ天国へ行けない」「力なく呟く言葉は誰かが聞かなきゃまどうつ雨音と変わらない」と切実な歌詞が最後「brighter brighter 嫌った世界がこんなに綺麗な場所だとは」で終わるところがものすごく好きで、生で聞けて感極まってしまった。そうだよなぁとしみじみと思う。横にいたリュックを抱えたままのサラリーマンが、楽しそうに唇で歌詞をなぞっていてとてもよかった。
終わってほしくなかったけれどライブはやっぱり終わってしまって、ドリンクチケットをお酒と交換してもらって、自販機の横でひっそり飲んで帰った。
もっと気楽にしていたかったのに、ライブ以外の場所ではずっと嫌な気分だった。久々に来た心斎橋はぎょっとする汚さでなるべく下を向いて歩いていたし、電車もライブも、帰りに寄ったラーメン屋も隣にずっと騒がしい人がいてイライラしてしまったし、22時半になっても駅は昼間みたいに明るくて人でごった返していて、金曜日なのかと思ったりして。
ライブハウスの中で曲が始まって終わるまでのあの時間だけが、天使に守られていたみたいに澄んでいた。今日着ていたジャケットは、あのライブの音が染みこんでいるだろうから大切にしよう。
日付が変わる前に家に着いて、2時前に寝た。

 

10月19日(土)
雨。自分で作ったご飯を食べるべく、スーパーへ。お昼はさつまいもの天ぷらと小松菜とあげのお味噌汁、夜は豚肉と白菜とこんにゃくで甘辛炒めを作った。酒、醤油、砂糖、みりんの味付けはなんて万能なのかしら。Tさんに「毎日食べたい」と言ってもらえたので、これから困ったらコレにしよう。と思ってすぐに忘れてしまう。
重たい腰を上げて製本会社について調べた。調べれば調べるほどどこで作ればいいのか分からない。最初の日記本は、はてなブログのサービスを使ったので簡単に出来たけれど、一からとなると分からないことだらけ。サイトで金額をシミュレーションしてみたら予算を大きくオーバーしてしまった。装丁か、ページ数か、部数のどれかを妥協するべきか、予算を増やすかで迷っている。